あなたは子どもをどんな風に叱ってる?
あなたは、我が子を叱らないように注意していませんか?または、子どもがすることを、なんでもかんでも叱っていませんか?発達課題のある子どもたちは、叱ってはいけないといわれることもあります。しかし、実は彼らもまた叱られることで、自分たちのよくない行動や、してはいけないことを学んでいくため、ときには叱ることも必要。ただし、叱り方がとても重要になってきます。今回は叱り方について紹介ます。
叱らなければいけないボーダーライン
小学校1年生のLくんは、休み時間後の気持ちの切り替えや、予定変更が苦手で、集団の活動に入れないことが多くありました。また、衝動的に手が出てたり離席もあり、グレーゾーンと診断されました。そんなLくんがある日「今日はいい日なんだ。保育園に行っていたとき、今日だけ怒られなかった日なんだ」と、彼は唯一先生から怒られなかった日を記憶していたのです。おそらくLくんにとっては怒られる毎日が強く記憶に残り、怒られずに過ごせた日が特別に感じられたのかもしれません。
Lくんは集団活動の流れから外れてしたり、離席したりと課題は多くありますが、すべての場面で叱ることは効果的ではありません。叱る基準を決めましょう。たとえば友だちを叩いた、危険な行動をしたときなど、本当にいけないことをしたときに叱るようにします。
直接的な呼びかけは子どもに響かない
集団活動に参加できない、切り替えができないときには、その活動に注意を向けられるような声掛けをして参加を促します。「早く片付けなさい」「みんな待っているよ」と声をかけても、それは彼らにとっては魅力的ではなく興味を引けません。
たとえば、砂場遊びに夢中になっていて切り替えができないときには、Lくんにとって砂場よりも魅力的だと感じる声掛けをするのです。一気に切り替えさせようとするのではなく、まずは夢中になっている作業から気を逸らすように「向こうに見えるのカマキリじゃない?」「あれ?飛行機の音が聞こえない?」など、他のものに興味を引くように声をかけます。
そこから少しずつその場を離れ、活動場所に移動できるように「この線の上を歩いていこう」「葉っぱにタッチしながらいこう」と、楽しみを交えると切り替えやすくなります。学校で担任の先生が1人の場合は難しいですが、家庭でも公園からなかなか帰れないときなど、切り替える練習を繰り返すことで、段々と少しの声掛けで切り替えられるようになっていきます。
次回も引き続き、叱り方について紹介していきます。
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