視覚優位・聴覚優位とは?人間の情報処理の特性
あなたは「視覚優位」「聴覚優位」といった言葉を聞いたことがありますか?
普段、目で見る、耳で聞くなど五感を中心とした感覚器から入ってくる情報は、脳のなかで整理、理解、記憶しています。
これらの情報処理の仕方は、人間の認知特性によって異なり、主に「視覚優位」「聴覚優位」という特性に分かれます。
今回は、それぞれの子どもにあった支援を行うにあたって、事前に知っておきたい特性について紹介します。
まずは「視覚優位」と「聴覚優位」の違いを見てみましょう。
視覚優位:目で見て理解することが得意。
視力とは異なり、視覚から入る情報の処理能力に関するもので、言葉で聞くと内容が理解しにくい、聞いたことを忘れてしまうといった傾向があります。
聴覚優位・・・耳から入る情報を理解・記憶することが得意。
目で見て理解する、地図などが苦手な傾向があります。
<視覚優位・聴覚優位>どちらの傾向があるか簡単に知る方法
「視覚優位」「聴覚優位」という言葉は聞いたことがあっても、自分がのどちらの特性に属するか理解している人は少ないです。
これを調べる方法は、いくつかの感覚に関する質問に答えることです。
わたしが受けた研修では、漢字を理解していることが条件のもと、こんな質問をされました。
※あくまでも傾向を理解するもので、目安です。
次の漢字を20秒程度で覚えてください。
『説誤記』
この漢字のように覚えましたか?
「セツ・ゴ・キ」と音の響き、読み方で覚えたという人は、聴覚優位の傾向。
一方、視覚優位はかたちで覚えるといいます。
当時、20名程度の参加者のなかで、視覚優位の傾向があったのは、たったの1名でした。
全体的な割合はわかりませんが、自閉症の子どもは、視覚優位が多いといわれています。
これらの特性は、生まれながらある程度決まっているといわれていますが、環境や支援によって伸ばすことも期待できます。
<視覚優位・聴覚優位>それぞれの特性にあった支援方法とは?
視覚優位タイプに対しては言葉で指示を出すより、板書するなど視覚で理解できるようにサポート。
また、絵や図を使用した指導が有効的です。聴覚優位タイプは言葉で定義付けしたり、語呂や響きで暗記、記憶すると有効的です。
漢字は意味や成り立ちから学習することで覚えやすくなる子どももいます。
こうして、それぞれの特性に合わせた指導で苦手を補うことができます。
認知特性を理解し、一人ひとりに合った支援の方法を見つけることが大切です。
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